新しい論文が Journal of Plant Research に掲載されました

当研究室のBaibhav Raj Barbaruahさんらの研究成果が、Journal of Plant Research に掲載されました。

本研究では、植物が揮発性有機化合物(volatile organic compounds; VOCs)を感知することで、その後に受ける高温ストレスに対する耐性を高める「プライミング」現象について解析しました。

シロイヌナズナを用いた実験から、揮発性有機化合物 trans-2-hexenal(T2H) に事前に曝露することで、その後の高温ストレスに対する耐性が向上することを明らかにしました。

さらに、高温ストレス応答に重要な転写因子 HSFA2 に着目して解析したところ、T2Hによって誘導される遺伝子発現応答にはHSFA2が関与する一方で、一定期間の回復後にも維持される高温耐性については、HSFA2に依存しない仕組みも関与していることが示されました。

これらの結果は、植物が周囲の揮発性化学シグナルを利用して将来の環境ストレスに備える仕組みの理解につながるものです。また、植物由来VOCを利用したストレス耐性制御や、将来的な農業利用につながる可能性も期待されます。

 

論文情報
Baibhav Raj Barbaruah et al.

J Plant Res. 2026 Sep 20. doi: 10.1007/s10265-026-01755-8. Online ahead of print.PMID: 42763365